特集 FASHION & WATCH「時計を着こなす」

松尾貴史

時間が流れるスピードは、経験が覚えている。

テレビをつければ彼がいる、というほど連日様々な番組に引っ張りだこの松尾貴史さん。メディアの中ではジャケットをカッチリ着込んでいる印象が強いが、休日のファッションは意外にラフだ。「生成りのダボッとした服とか、テレビとは違ってリラックスしたものが多いので外に出てもあまり気付かれないかも。時計もわりと、そんな服装に違和感を覚えないデザインのものを選ぶ傾向があります。服と時計の合わせ方も、その日の気分によって変わりますね」

お気に入りは紺色の石がりゅうずに埋め込まれているタイプ。気がつくといつも、どこかに青が入った時計を購入しているのだとか。「青は高揚した気分を沈静化する色だから『時間で慌てるな』と無意識のうちに言い聞かせているのかも。こじつけですが(笑)」

それにしても長年限られた時間の中で司会進行やトークを行っていると、1分1秒に対して自然とシビアになる印象があるが、実際のところはどうなのだろうか。「…本当は気にしたくないんですけどねえ。自分が仕切っている番組のときは、特に意識しますね」

そんなとき、腕時計が随分役に立つという。それも、アナログでなければならない、と松尾さん。「秒針が120度動く間に約100文字話せるんです。ちらっと時計を見て、残り5秒になったらシメる」「ときの流れを体で覚える」といったところだろうか。時間を操るプロの技に、改めて感服する。「でもこぼれたらこぼれたでプツッと切れるのも面白いかな、と思ってしまうんですけど(笑)」

MATSUO×Fashion

松尾さんのトレードマーク、メガネにはあるこだわりが。「丸顔なので、丸いメガネをかけるとコミカルになっちゃうんですよ。縦横の黄金比を考えて選んでいます」

松尾貴史
1960年神戸市生まれ。愛称及び旧芸名は『キッチュ』。テレビやラジオ、映画や舞台、エッセイや折り紙などで幅広く活躍する傍ら、京都造形大学で准教授も務める。

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