


新商品開発の前線で活躍し続けている御園氏から、クリエイター志望者へのメッセージをいただいた。御園昭二(みそのしょうじ)氏の考える「今必要とされる若手クリエイター像」とはどんなものか。
「これは完全に個人的な意見なんですけど、ものを創造するときに、やはり最初は『カッコイイものを作りたい』と思って入っていくと思うんですよ。私もそうでした。カッコイイものを考えるのはもちろん良いことですが、ただ、経済的にも不安をかかえる現代では、それにプラスして『楽しいものが作れるクリエイター』がいてくれたら良いなと思います」。
御園氏がイメージする「楽しいもの」の条件とは何か。
「人を喜ばせるもの。ヨーロッパのデザイン業界でもよく言われることなんですけど、ものを作るときにウィットというか、どこかクスっと笑っちゃうものが入っているデザインは良いと思います。それは時計のようなIDの世界でも、映像の世界でも、共通ではないでしょうか。大笑いするようなことじゃなくても、デザインの中に何か楽しくなるようなものが入れられれば、と」。
そのような、より良いクリエイションをするため、新人デザイナーやデザイナー志望の人たちに、いま学んでほしいこととは。
「勉強しているうちは好き嫌いを決めずに、とにかく何でも見てほしいというのが一番ですね。実際の仕事をする時には、その人の個性が大事になってきますから。色々なものを知っているけど、何か自分だけの『人と違った部分はここなんだ』というものを見つけられれば幸せじゃないかなと思います」。
たくさんのものを見てほしいというのは、デザイン分野に限ったことではない、と御園氏は話す。
「趣味や好きなもの、それ以外のことでも、とにかく浅く広く何でも知っているというのがいいです。やはり、『幅広く全体を知らないと、ストライクゾーンが見えてこない』というか、そういった部分があるので。何でも全体を知っていた方が好ましいですね」。
最後に、もしCITIZENのデザイナーとなって実際に仕事をする場合、どんな心構えを持っていてほしいかをうかがった。
「とにかく間違ってもいいから自分の意見を持って、ちゃんと話せるということが一番重要だと思っています。価値観が違う人間の集まりの方が面白いものを作れると思いますし、人と違うことは悪いことではなく、それで良いものが生み出されていくんだと思って欲しいです。これは一番難しい事だとも思うんですけどね。(新人の場合は)わからないことが多いので、自分の意見を持ちにくいと思いますが、それを恐れず言えるデザイナーになってもらいたいと思います」。
インタビュー・執筆:蓬莱 早苗(ほうらい さなえ)








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